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久しぶりに超べたな本を読む。

本間さんの別の著書『会社の中はジレンマだらけ』の中でヤフーの1ON1について書かれていて、結構気になっていました。

と言うのは実は私は偶然にも1ON1を実施する会社や上司の元で働いていたことが多く、その有用性については結構実感している。

だから私も部下には1ON1を実施していたし、そのお陰でうちの部下たちの成長の場を作ることもできたと思う。

改めて1ON1のバイブルの本書を読んで感じたこと。

1ON1はコーチングとティーチングとフィードバックの掛け算だな、ということ。

基本はコーチングマインドで実施しないと、ただの仕事の進捗管理になったり、全く別のもの(マウント1ON1とか、話食い1ON1)になってしまう。

基本は部下の成長のために話を聴く時間。

だからこそ傾聴が大事なのだが、人はやはりそれだけでは育たない。

と言うか、部下の経験から内省につなげ、気付きを促さないと成長しない。

そのきっかけが傾聴の時もあるけど、ティーチングが必要な場面もある。

でも、大前提で持っておかないといけないのは、上司の役割って何なのか?

勿論成果を求められているんだけど、その成果のために大事なことは、「部下の成長を支援し、部下の目標達成を支援すること」だという事。

つまり、部下が育たなければチームで成果なんて出るはずがない。

部下が成長を実感し、働き甲斐を感じ、次はもっと、という職場にしなければ、「継続的に成果を出し続ける事」なんて不可能。

つまり、上司の一番重要な仕事は、部下が成長し続ける職場を作ることであり、部下がもっと頑張ろうと思える場を作り、部下の成長を支援することなのです。

目の前の仕事を片付けることでは、絶対にない。

 

ヤフーは「個人の才能と情熱を解き放つ」という思想が人材開発のベースにある。

これには本当に共感。

私の会社の理念は「働く人の”こう生きたい”を応援する」。

勿論これだけが正解なわけではない。

山の登りか方は何通りもある。

でも、効果性を高めるためには。つまり、「継続的に得たい結果を得続ける」ためには、人の成長を支援すること。これは絶対に外せない。

上司はそのために存在する。

そんな役割認識をしていかないといけないよね、と再確認できます。

勿論1ON1ですべてが解決できるわけじゃないし、あくまで人材開発の手段の一つでしかない。

他の人事制度とのつながりも共有しておかないといけない。(目標管理とかコンピテンシー評価とか360度とか)

ヤフーの宮坂さんの「人事制度は永遠のベータ版」という言葉はまさしくそれ。

100点満点の人事制度なんて作れない。

つねに修正を繰り返す。試行錯誤を繰り返し、納得感を高めていく努力をやめちゃだめ。

 

こんな本を読んでいると、自分の会社の組織づくり、人材開発をやりたくなります。

 

課長と組織が変化する研修講師、clear kyotoの森川です。

日曜日は某組織の採用支援の仕事でした。
ここでは面接官として面接しながら、面接の進め方を担当者の方に学んでいただき、いずれ私なしで出来るようになってもらう。そんな仕事です。

ただ、時間の制約条件が結構きつく、結果グループ面接になってしまっているので、応募者一人に使える時間が短い。その中で採否を決めるのは中々難しい。
なので、こちらではグループ面接の後にグループディスカッションもしてもらい、最終的にその両方ですり合わせ会議を行い採否を決めています。

日曜日に改めて思ったこと。それは「対話の重要性」でした。
前述のとおりグループ面接なので、限られた時間で得られる情報量には限りがあります。
そしてこれ、応募者にとっても一緒なんです。
こちらの熱意や期待している事などを応募者もキャッチすることができない。
つまり相互理解の場になっていない、と言うことです。

そうなると何が起きるのか?

「よくわからないからやめておこう」となるんですね。これ、双方。
組織側も応募者側も。
ミスマッチになっているかどうかはこれまだ分かりません。
でも、組織側からすると確信をもって採用できない。
応募者側からすると自信をもって「ここに行きたい」と言えない。
組織側の想いや期待も伝わらないから、動機づけもできない。
と言うことです。
(なお、こちらの組織はこのことは百も承知ですが、時間の制約条件を会場できないため、今はやむなくこうなっています。ちなみに、採用活動のコミュニケーション設計については色々とありますが、それは次の機会に。)

そしてこれ、採用面接に限らず、上司部下の間でも普段から起きていませんか?ということ。
つまり、お互いを理解する場がありますか?

「わかっているはず」、というのは分かっているうちには入りません。
「仕事さえちゃんとやってくれていればいい」という人もいますが、その「ちゃんと」ってお互い理解できていますか?
それがないからお互いストレスが溜まっているのではないでしょうか?

同じ職場の人間といえど、赤の他人。
価値観が同じなんてことはないし、共通認識を持ち続けているなんてこともまずない。
だって、人間は感情で動く生き物だから、正論の前に感情が入ってきて、どう感じるかも変わるからです。

だから、「どう思う?」という確認の時間がないとまずいわけです。

最近はやりの1ON1。上司と部下が1対1で定期的に対話の時間を持つこと、です。
この効果について私は疑念があるわけではありませんし、むしろおススメです。
でも、効果的に行わないとこれも逆効果。

振り返りの場と言うと聞こえは良いのですが、振り返りと称して上司が詰める場になってませんか?
「今日どうだった。うんうん。え、それもできてへんの?なんで?何があったの?何故出来てないの?何故・・・?」
はい。何故が繰り返されるとただ詰めているだけになり、部下は思考停止します。
私の昔の上司は毎晩電話をしてくれてレビューしてくれるのですが、毎晩こんな風に詰められるので、辛さ以外何物でもありませんでした。(しかも当時の私はレビューの目的もちゃんと理解していなかったので、なおさら)

理由を聞くのが悪いわけではありません。
でも、相手が話やすいように聞かないといけない。
例えば、「そっか、それできなかったんだ。何が原因だったと思う?(ここで相手に考えさせる「間」をきちんと持つ)」
など。

1ON1の時、しゃべるボリュームは部下:上司=7:3くらいです。
部下にしゃべらせて部下自身に振り返りをさせ、部下自身が次のアクションを自分で選択する。
勿論それについて上司の意見も伝える。

でも、しゃべるメインは部下です。

コミュニケーションをとる=しゃべらなきゃ。
と思っている方は少なくありませんが、そうではありません。
コミュニケーションをとる=話をとにかく聴くこと、です。

相互理解ですからお互いの想いを理解する。
でも、まずは「聴く」から始めないと相手にこっちの想いは理解してもらえません。

だって、信頼関係の原則は

「理解してから理解される」

だからです。

でも、こういった場が定期的に持たれていると関係性が向上し、働きやすい職場環境となっていくのです。

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森川 宗貴(もりかわ むねたか)
clear kyoto合同会社 代表
(社)日本スケジューリング協会 専務理事
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clearkyoto合同会社では「課長と組織を変える研修」を企画提案しています。
組織のコアである課長のコミュニケーション力が変われば組織風土が変わり業績が変わるのです。
ここに徹底的にこだわり、働く人皆が「納得感」を持って働ける世の中を創っていきます。
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2020年より研修事業と併せて「コーチング」の提供をがっつり開始しました。
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★このメルマガは以前森川と何らかの形で名刺交換をさせていただいた方に送信しています。ご無沙汰の方もおられると思いますが、是非この機会に再度ご縁を繋げられたらと思っております。

課長と組織を変える研修講師の森川です。

本日はメルマガの共有です。

先日登壇したハラスメント防止研修より。

実は私の登壇テーマの中で結構多いのが、このハラスメントだったり、コンプライアンスと言った、組織統治に関するもの。
まあ、マネジメントの一環なので当たり前と言えば当たり前なのですが、特にハラスメントに関しては防止策の義務化が先般なされました。

でも、結構有効な手を打てていない組織は少なくないのです。
だって、
「それって個人の意識の問題でしょ?」
「相手がどう受け止めるかによるならどうにもならないよ」
といった声が聞かれます。

セクハラでもパワハラでもそうなのですが、勿論個々の意識やモラルにかかるところはあります。
でも、それじゃあ、マネジメントにならない。

でも、よくある研修は「こんなことはハラスメントだからしちゃだめ」というのが多いのです。
勿論しちゃだめ、の線を知ることは重要です。基礎知識。
でも、「しちゃだめ」というのは、あまり面白くありません。
しちゃだめと言われるほどしたくなる。それが人間ってやつなのです。

実際に私がやってきたことで有効だったことを一つ紹介すると、
「とにかくコミュニケーション量を増やす」ことです。
もっと言えば仕組みにしちゃう。

私は課長時代、毎週1回チームのミーティングを1時間。
そして毎週メンバー全員と1ON1を1回ずつしていました。
勿論他個々に打合せもしていますし、私のチームは基本雑談OKを周知しているので、雑談天国です。

コミュニケーション量が増えると何が起こるか?
相互理解が深まります。それはそのまま安心感に直結する。
つまり、安心できる組織風土になるのです。
そうするとパワハラなんて起きるはずがありません。
だって、皆同じ目標に向かっている仲間なので、相手を思いやる気持ちが自然と生まれます。
そこに指導が勿論ありますが、その指導を受けていてもそれをパワハラと受け止められることもありません。
つまり、楽しくしちゃえばいいんです。チームを。

勿論これはハラスメント防止だけでなく、そもそものチームのパフォーマンス向上に直結します。

そう。楽しくて結果が出るマネジメントをすれば解決するのです。

1ON1する時間ないよ。という方もおられると思いますが、そこはタイムマネジメントです。
でも、とても重要なことなので、優先する価値は十分にあります。

何かご不明な点などありましたら是非お気軽にお問合せくださいね。

 

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★森川の志:
働く人全てが納得感を持って働ける社会を創ること。仕事で結果を出しライフも充実することで人生は豊かになります。
そのためにはまず組織のコアである課長(中間管理職)の皆さんが生き生きと働くことで、その良い影響力を組織全体に広めていきます。
「課長と組織を変える人材開発」。これが私のミッションです。

昨日登壇した、部下との面談力強化研修より。

部下との対話の効果的な進め方や話の聴き方、伝え方についての研修でした。

参加者のほとんどが毎月面談されているとのことなので面談慣れされている方が殆どだったのですが、ロープレ後の感想を聞いていると、

「どう伝えていいか考えすぎてなんか上滑りだった」という方が何人かおられました。

何故上滑りしたか?

それは、「話すことに集中してしまったから」、なんです。つまり、自分に焦点を当ててしまった。

 

面談ですから勿論「伝える」は大事です。

でも、その前にしなければいけないことは「聴く事」に集中すること。

信頼関係構築のためにも、まず聴く、はとても大事です。(第5の習慣、ですね)

そして何よりも、相手が話したいことをキャッチしてから伝えないと、かみ合わなくなるからです。

相手が言いたいことを聞く前に自分の話をしてしまったら、そりゃあかみ合わなくなる可能性大。

だって「対話」ですから。

 

伝えないといけないことがあると、そこに気持ちがいってしまう。

そんな時こそ、先に聴く。聴いた後に伝える。

後出しじゃんけんしましょう、ということです。