天子蒙人の続編。
なんか一気に時間が進み、日中戦争始まる間際まで来ちゃいました。
天子蒙人の時はまだ溥儀とか元気だったし、清王朝の空気が結構残っていたんですけどね。
天子蒙人の時よりも中国は勿論、イギリスなど欧米諸国、ソビエト、日本などグローバル、デリケートな関係の中で内政の統一を目論む張学良と蒋介石。
ある意味ずっと水と油だったこの二人の指導者も、敵が共通ならば手を組める。(この場合は日本)
というか、色々あるけど、祖国を守るためには、との観点で協力し始めている。
でも、間違いなく内紛が続いていたら日本や欧米に着け入れられていまの中国はなかったと思う。そういった意味で聡明な二人ともいえる。
ここまでくるとどろどろとした私怨はあまり感じられない。(それまでは私怨まみれだった)
むしろ中国を取り囲む日本とか欧米の方が私怨が渦巻きどろっとしている。
大義名分、というか、キチンとした主張や根拠があるとすかっと入ってくる。
正直日本は満州事変も張作霖爆殺も完全に筋が通っていない謀略なので、どろどろしていて当たり前かもしれない。
誠実に、謙虚に、真摯に。
この原則を貫くことができればきっと世界は平和。
でも、人間の欲がそれらを上回るからいらんことが始まるのだな、と改めて。