戦争を思い起こさせるような話の流れだな、と。

チックタックという時計台守とニーナという恋人(?)の物語なのだが、途中で「火の鳥」という火の雨が町を襲い町中焼けてしまう。そのタイミングで二人は離れてしまう。

失望の中チックタックはニーナが死んだことを認められない。(死体もでてきていない)

ずっと信じ続けていて結果、最後再会できるのだが、やさぐれながらも信じているチックタックがいじらしい。

愛ってそう簡単に割り切れるものじゃないんだな、と思うし、戦時中はこんな風に生き別れになるケースが沢山あったはず。

再会できなかったケースの方が圧倒的に多い。

 

無慈悲な戦争。無慈悲な暴力。テロ。

改めて嫌だし、でも、人間の気持ちはそんなことでは折れたりはしない、というメッセージにも感じる。

「夜と霧」のフランクルも、過酷な状況の中でも自分の意志は他人にコントロールできない、と言っている。

常に自分がどう在りたいか、が大事だし、目に見えない圧力や目に見える力に、心だけは折られたくないな、と改めて思う。希望を忘れなければ、やさぐれたとしてもなんとかなる。(はず)