ご存知スクールウォーズの舞台だった伏見工業高校ラグビー部とその監督、山口先生の話。
完全に実話。
スクールウォーズ見ていた世代の私が泣かずに読めるわけがない。
1970年代の話なのですが、当時の山口先生の熱い想いが伝わってくるし、その想いが伝播し、生徒たちがじんわり変わってくる。
「信は力なり」。
真正面から生徒に向き合い全力の真剣勝負だからこそ、生徒の心に届いたんだと思います。
ただ、そんな山口先生も最初から上手くいっていたわけではない。
赴任当初は「俺は全日本」と言い、どちらかというと頭からガツンと行くのですが、そこにはまだ生徒への愛情というのがあまりなく、変わらない生徒たちをみて「なんであいつらは変わらないんだ」と嘆いていたという。
完全にアウトサイドイン、なのです。簡単に言うと他責。
全日本の俺が来てるのになんなんだ、お前ら。くらいの勢い。
でも、そんな山口先生もまず自分から変わることで生徒たちへの想いが伝わり始めたという話を聴いていると、インサイドアウトって大事やな、と改めて。
実はかなり昔仕事がらみで山口先生に一度だけ直接お会いする機会がありました。
憧れの人が目の前にいる。
もうそれだけでドキドキしていた私。(多分まだ24歳くらいの時)
向こうから握手を求めてくださり、握手したのですが、その手は厚くて熱かった。その記憶ははっきり残っています。