コーチングの師匠の紹介で読んでみましたが、とても興味深い。
テニスの上達がメインの話になっていますので、テニスされる方には勿論、それ以外のスポーツされている方にも有益です。
簡単に言うと、メンタルをどう維持するか?という話。
どんなスポーツもメンタルで結果は大きく左右されます。
それは試合もそうだし、練習中もそう。
本書を通じて出てくる「セルフ1」と「セルフ2」。
セルフ1は、いうなればあーだこーだ口うるさい自分、とでも言いましょうか。
ああせい、こうせい。こうすべき。ほらだめだ。理屈で自分を攻め立てたりおだてたりする感じ、。
一方セルフ2は自分自身。今ここ、に集中し、ありのままを受け入れている、穏やかな気持ち。
自分を評価しない。結果を気にしない。すべては「今ここに」に集中し目を向ける。
セルフ2が自分を支配しているときは集中できている。
セルフ1が自分を支配すると、プレー以外の様々なことが気になり始める。周りの目とか評価とか。
雑念まみれな感じ。
ただ、人間なのでセルフ1が出てくるのは仕方ない。
なので、自分でセルフ2中心のメンタルにしていくことが必要。
コーチングの講座でも教わった、「脱力して重力を感じる」。
これは森川的には結構効果的。すごく穏やかな気持ちになれる。
それと、自分の呼吸に集中する。
1本1本の打球を評価せず、ただ、どうだったかの事実だけをフィードバックする。
ボールの縫い目に集中する。
でも、これらは人間づきあいでもとても大事なことばかり。
相手を評価しない。勿論自分も評価しない。
ありのままをそのまま受け入れること。
いわゆる寛容で人間ができている人は、こんな気持ちなんだと思う。
思えば私は他人と自分を比較し続けて、結果自分を責め続けていました。
そして他人と比較して劣っている自分が嫌だから虚勢を張る。
でも、今ここを見て受け入れることで楽になりました。
何よりも、何が起きても「死ぬわけじゃない」し、良い結果になっても悪い結果になってもその後の人生に大きな影響はない。
そう思うと、今ここで、を受け入れ、さ、どうしよっかな、と考えるほうが人生楽になりました。
コーチ絶賛の本だけあって色々と自分の在り方を整えてくれる。力が抜ける良書です。