課長に求められる叱り方
2019.06.13
一昨日「叱る」という管理職向けの研修に登壇していました。
叱ることが苦手な人は結構多いな、という印象です。
勿論私も得意なわけではない。
叱る目的について、以前こちらのブログでも書きましたが(このリンク参照)、なんで苦手意識が生まれるのか?
それは部下の関係性が悪くなったらどうしよう、という心配があったり。もしくは、叱ったことでちょっと関係性が悪くなった(?)みたいな経験からだろうな、と思います。
叱ることで人間関係は悪くなるのか?
適切に叱れば勿論そんなことはありません。
ピータードラッカーも「リーダーは尊敬されなければならないが好かれる必要はない」みたいな言葉を残しています。
これはドラッカーがまだ上司のもとで働いている時、この上司が本当に色々なことを叱ってくれたそうです。
その時は勿論「むむむ」ということもあったようですが、振り返ってみるとその時期が自分自身大きく成長できた時期だとも気づき、一番その上司に感謝もしているしその後も親しくお付き合いをしていたとのこと。
大事なことは「納得感」なのだと思います。
では、その納得感を生み出すポイントですが、いくつかあります。
今日はそのうちの一つ。
「叱る理由をちゃんと伝える」
これ、していない上司の方おられます。
「言わなくても分かるだろう」と思って、例えば、
「遅刻したらあかんやろ!」みたいな言い方になる。
勿論遅刻は褒められたものではありませんが、なんで遅刻はあかんのか?
社会の常識だから、とかはだめです。
例えば、そもそも会社に遅刻してきたのだとしたら
「遅刻はあかんで。なんでやと思う?いつもこの時間に来ているはずの君が来ていないと周りの俺らは君に何かあったんじゃないかと心配になる。いらぬ心配を周りにさせないためにも遅刻はしない方が良いし、もし遅れそうなら連絡をしてほしい。」
ということですね。勿論本人に問いかけ答えさせてもいいと思います。
会議に遅刻してくる部下がいれば、
「君が3分遅れることで10人が3分間待ちました。つまり10人×3で30分の時間コストを浪費したことになります。しかも今日の会議、部長2人いたやん?あの人らの時間コスト、高いで~。」
とか。
マナーとか常識とかで終わらせるのもダメ。
理由を言わないのはもっとダメ。
キチンと叱る理由を使えることで相手の考えが変わり行動が変わります。
だからこそ、納得感が生まれ、気づかせていただいてありがとうございます。という感謝が生まれるのです。