【読了】『100年学習時代』
2024.08.19
じっくり読みたくなるテーマの本でした。
仕事柄もあって私は「学ぶ」という言葉をよく使いますし、自分自身学び続ける人でありたいと思っています。
でも、そもそも学ぶとは何か、ということを言語化したことがあまりなかったのですが、本書を読むことにより、その輪郭がはっきりとしました。
ところどころにキラーワードが潜んでいる素敵な本なのですが、まずしっくり来たのが「学習とは、教わるのではなく、自分で学ぶこと」という事。
つまり、主体的に学ぼうとしないと何も見につかないよ、ということなんです。
学ぶきっかけは色々です。
学校であれば先生がいて授業の中で学ぶ。受け身な学習のスタイルもありますし、会社であれば先輩や上司がOJTで教えてくれたり、それこそ研修の場があって、そこで学ぶ。
スポーツでもインストラクターが教えてくれるテニススクールみたいなものもあります。
ラジオの英語講座もそうだし、動画学習もそうでしょう。
学ぶきっかけや場があって、それを与えられることで学ぶことが始まることも多いです。
でも、そういう場に置かれても自ら学ぼうとしなければ結局何も身につかない、という結果になります。
そしてもう一つ。
「学習は、他者とつながる営みである」ということ。
つまり、「私はこう思いますがあなたはどう感じていますか?」と自己開示しつつ、聴き合う関係である、ということ。
そもそも学習学において「つながる」とは、外の世界を認知したい、という欲求を期限としている。簡単に言うと「知りたい」からスタート。
ただ、知るということは恐怖も伴います。
知らない事が刺激的だったり、受け入れがたかったり、自分自身の価値観を否定されるかもしれません。
でも、その自分と周りとの対話の中で自らにも問いを発し、未知の世界の領域を知識に変えて、自分自身をさらに深めていく事。それが学習なんです。
だから学習の場は別に研修や授業だけではなく、周りの人との関わり合いの中にもあるし、日々の生活の中にも学びの種は山ほどあるわけです。
私が感覚的に思っているのは、学ぶことって発見だということ。
ただ、発見しよう、というマインドがなければ発見することはできません。
その主体的な姿勢が結局色々なモノを引き寄せ、経験となり、学びに繋がるのだろうな、と改めて思いました。
人生は、「Try and Learn」ですね。