【読了】『運転者 未来を変える過去からの使者』
2020.12.05
新幹線の中で号泣。
帯に「報われない努力なんてない」とあるけど、内容はちょっと違う。
一言でいうと、主体性を発揮しよう、ということ。
どんな自分で在りたいのかを自分で選択する。そしてその選択で何かが変わっていく。
主人公の修一は保険の営業マン。成績は悪い。フルコミッションの給与体系なので新規の客様を獲得し続けなければじんわりと給与は落ちていく。
勿論獲得できればいい感じ。
でも、生命保険なんてそう簡単には売れないわけで。
売れない。焦る。イライラする。不機嫌になる。家族に当たる。不仲になる。
そんな分かりやすい負のスパイラルに陥っている。
「どうして自分だけこんな目に・・・。」といつも思っている。
そんな時に限って妻からもなんやかんや言われ、また、イライラ。
そこにタクシー運転手が現れて、色々と諭していく。
運転者とは「運を転じる人」
つまり、あなたの運が変わる場所に連れていきますよ。という役割。
ただ、そこに行くだけでは運は変わらない。
いつも上機嫌でいること。という条件付き。
簡単な話です。
上機嫌の人のところには人が集まるし、良い出会いも集まる。
不機嫌な顔の人には何も集まらない。
だから「自分で上機嫌になろう」ということ。
こんな当たり前のことができていない人は多いし、私自身出来ていない時は正直ある。
でも、自分の気分と言う天気の色は自分が作っている。
機嫌よく、寛容に、おおらかにいることで間違いなく人生は変わっていく。
本書は主人公の変化のさまがすごくいい。
本書の感動のポイントはそれだけではない。
そのタクシーのポイントは過去の誰かから送られたもの。
つまり、「恩送り」の連鎖によって誰かの運が転じている。
その贈り手の想いがステキだし、それに気付いた受け手がまた誰かに贈る。
人生はGIVE & GIVEなんだなとしんみり実感。
おススメです。