Know-How ノウハウ

【読了】「チームが機能するとはどううことか』

2020.11.28

TEAMINGがサブタイトル的になっているが、組織のチームワークの効果性をどう高めるか?というテーマ。どの組織でも興味深いと思う。

チームからチーミングへ。つまりチームとして機能するには?

逆に言えばチームとは名ばかりで機能していない、協同していない、シナジーを起こしていない組織は非常に多い。

本書の根幹にある考えは「学習しながら実行する」。

実行だけではなく学習のプロセスもデザインし、学びながら結果を出そう、ということ。

つまり、これやればOK、みたいな施策はあるわけなく、走りながら検証し、学び、修正する。

失敗しながら進める前提でいなければいけない。

失敗を歓迎し、そこから学ぶ、ということ。

これは組織風土にもかかわるところでもあるので、リーダーの在り方が問われるところ。

失敗を歓迎し学ぶだけでなく、メンバーを信頼し管理しない。

彼らが考えて答えを出せると信じるからこそ、個々が経験から学び、修正をし結果を出していく。

あーしろこうしろいうリーダーのチームではその学習プロセスは存在しえない。

もう一つ興味深かったのは、どんな事業を行っているかによて学習のプロセスも実行のプロセスも変わってくる。だからこそ現状を把握したうえでデザインをしないと結果は出ないし、アクションの効果性も向上しない。

 

そしてプロセス全体に一貫して流れている思想は「安全性」。つまり、失敗しても咎められない。違和感を口に出せる。自由に考え行動することができる。個々が仮説と検証を繰り返す。

このプロセスは1回で終わるものではなく繰り返すこと絵スパイラルアップするもの。

だからこそ職場の安全性お高め、そのような風土にしないと成立はしない。

 

挑戦しろといいつつ、失敗したら詰められる。

そんな矛盾があると皆前例踏襲しかしなくなる。

結果成果は出ない。

 

個々の価値観を尊重しぶつかり合って仕事をすることでシナジーは生まれる。

でも、その土台は組織風土。

最終章には風土を変えた事例が掲載されている。

勿論リーダーシップも大したものなのだが、その前にしっかりと戦略をデザインしていることを見逃してはいけない。

設計図なしに家を作る大工はいない。

知的創造が先で物的創造があと。

原則はやはり原則なのだと思う。