【読了】『宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八』
2020.05.24
戦時中から宇宙に夢見た科学者やNASA、ソ連などの宇宙開発の話。ただ、焦点を当てているのは宇宙飛行士ではなく、そこに関わった裏方の人だったりする。
本当に様々な人が宇宙開発の研究に関わっている。
ケネディ大統領がNASAを訪れた時に、掃除のおばちゃんに「あなたの仕事はなんですか?」と聞くと、「宇宙に人類が行く手伝いをしているの。」と答えたという。
何と言う誇り高い目的意識。
よくよく考えてみると僕たちの世代は宇宙が身近にあったと思う。
宇宙戦艦ヤマト。銀河鉄道999。ガンダム。宇宙を題材にした漫画を当たり前のように見ていたので、いつも宇宙はそばにあったし、宇宙人はいると思ったし、ワープも出来ると思っていた。
でも、本当は僕たちが宇宙に関して知っていることは殆どない。
宇宙人がいるかどうかも分からないし、本当に他の星に住めるのかもわからない。
分からないことを、ちょっとずつ解明しているのが宇宙の研究。
例えば、この周波数では反応がない、という、「ないことがわかった」ことを積み重ねて事実を作っていく。
それはとてつもなく大変な作業だけど1ミリずつは進歩している。
勿論その研究に価値がないと政府は判断するとお金を出さないから研究者は大変。
でも、分からないことを分かるようにしていく。
それが人類の叡智の向かうところでもあり、ロマンや意地でもあるんだろうな、と思う。
内容は難しいけど、ワクワクして一気に読めます。