Know-How ノウハウ

魚の釣り方を教える_461

2024.09.06

『課長と組織を変える研修コーチ』
clear kyotoの森川です。

タイトルにある「魚の釣り方を教える」というのは、私がコンサル会社にいる時に上司から言われていた言葉でもあり、教育、という面でも大事にしている言葉なのですが、つい先日これを実感することがありましたので共有します。(釣り講座ではありません)

先日しまなみ海道に行ってきました。
毎年言っているのですが、ロードバイクで尾道スタートで今治まで。一泊して翌日尾道に戻る、という旅程です。
距離的には1日で往復できなくないのですが、とにかく景色が気持ちいいので、スピードよりも景色を愛でる。そのために行っています。

なのですが、今回は走り始めて早々に事件が起きました。
多分尾道出て15キロ位(因島)。快調に気持ちよく走っていたのですが、いきなりフロントのディレイラー(ギアの変速機)がおかしくなりました。
詳細は省きますが、簡単に言うと、フロントのギア2枚あるうちの、外側のギアが使えなくなりました。
さっきまでどうもなかったので、現状を確認すると、変速機とクランクが物理的に干渉しているので、動かない、みたいな状況です。
なので、本来なら2×11で22速なのですが、それが1×11の11速になってしまった・・・。
何が起きているのかは分かりましたが、対処の仕方が分からない。
何がどうなると良いのか、つまり、あるべき姿も分かっているのですが、直す手段が分からない。
そう。知識と経験不足なんです。

そこで時間を使い過ぎるのも嫌だったので、とりあえずそのままの状態で今治まで走り切り、今治駅前にある「GIANTストア」に直行しました。(GIANTというメーカーのサイクルショップです。ちなみに私のバイクはGIANTではない)

スタッフの方に状態を説明してみてもらうことに。
そしたらものの5分で何がおかしいのかが判明し、説明してくれました。
そしてその5分後に修理も終わりました。早いっっ!

感心したのはこの後です。
修理が終わった後すのスタッフの方が、何が起きていて、何がおかしくなっていて、その原因は何で、何をどう対処したのかを丁寧に説明してくれたんです。
そしてダメ押しは、次に同じことが起きた時にどう対処すればいいか?を素人の私でも出来るように手順を説明してくれたんです。それ聞けば絶対にできるわ、といレベルで。
そこに感心しました。

魚の釣り方を教えるってこういう事なんです。
お腹がすいている人に魚を与えるのでは根本的な解決にはなりません。
だってまたお腹すきますから。
大事なことは自分で魚を釣れるようになって自分で空腹を満たせること。
だから釣り竿の作り方からえさの選定、つけ方、釣り方、食べ方を伝授しないと一人で生きていけないんです。

これは社員教育や部下育成でも、同じことです。
部下が困っている時に助ける。勿論OKです。
でも、大事なことはその対処の仕方を教える事。
その仕事の目的やゴールは勿論。手段も教えて一人で出来るようになってもらわないと困りますよね?

たまに聞くのは、「何度も教えているんですけど、出来るようになってくれないんですよ。」という上司の嘆き。
本人にも問題があるかもしれません。
でも、それを嘆いていては始まらないし、教え方がまずいのかもしれません。
少なくとも「一度言ったことはやって」は流石に乱暴です。
だって、私は一度しか聞いていない事をできる気はしません。

手間がかかるって思うかもしれません。
でも、管理職の仕事はメンバーを育て、メンバーが自律し、皆が良い仕事をして、皆で良い結果をだす。そして目標達成する。これが管理職の責務です。

だったら、魚の釣り方を丁寧にできるまで、教えるしかないのです。

★★★志宣言!★★★
「働く人の”こう生きたい”を応援する」当社の事業理念です。
働く人1人1人がワークもライフも納得感の高い人生を送ること。
そんなキラキラした大人を増やすことで、子供たちの未来を明るく照らすこと。そんな世界を創りたい。
そのためには、人と組織の可能性を最大化する応援団であること。これが私の「志」です。

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■clear kyoto合同会社 代表 森川 宗貴(もりかわ むねたか)
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■キャリアコンサルタント(国家資格)
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