Know-How ノウハウ

【読了】『心理的安全性最強の教科書』

2023.06.23

教科書、というだけあって鉄板の内容です。

多分心理的安全性を学ぶなら本書を読めば大丈夫、と言ってもいいくらい、基本中の基本がわかりやすく解説されています。

本書は「理解編」、「マインドセット編」、「実践編」の3部構成になっていますが、読んでいくと特に実践編が分かりやすくて面白い。(勿論最初の2つを飛ばしていいわけではない)

理解編やマインドセットについては本書以外にも沢山の資料があるし、ネットでも度々目にしているので目新しさは正直ない。

ただ、前半で恐ろしく共感した言葉。それは、「管理職は支援職」という言葉。

管理職の責務を一言で言うと、「組織の目標達成」しかないと私は思っています。

でも、そのために最も重要なミッションは「部下を育成し部下がイキイキと働き甲斐を感じながら働ける職場環境を創り、部下の目標達成の支援をすること」しかないと思っています。

だって、部下が育たなかったら、部下が良い仕事をしなかったら目標達成なんてありえないからです。

そういった意味で、支援職という言葉は私の信念にズバッと来ました。

実践編になると細かいコミュニケーションの取り方や言葉の使い方などかなり実践的な内容になってきます。

1つだけ言葉として目新しかったのは、「マイクロアグレッション」という言葉。

ダイレクトにパワハラみたいな言葉。例えば、「お前あほちゃう?」とか「ほんまに自分給料泥棒やな。」とか「仕事おっそっっ!」みたいな言葉はダイレクトにパワハラですが、小さくでも棘のように刺さる言葉や態度の事を指しています。

例えば、「これ、何回聞いたらわかるの?」とか、めんどくさそうな態度をしたりとか、「またやったの?」みたいなもの。

相手の心に棘のように刺さる言葉は小さくても心理的安全性を揺るがしていきます。

だからこそ、管理職は適切なフィードバックの伝え方を身に着けないといけない。

皆我流でやっているからこういうこと言われると、「じゃあ、何も部下に言えないやん。」となるわけです。

相手の人格を否定しないで、相手を傷つけないで、でも、まずいことはまずいと伝えればいい。

そんな伝え方は存在します。それを学ぼうとしないことが大きな問題です。

 

メンバーが育たなければ仕事は育たない。

別に特別な事じゃなくてこれが当たり前の、一番重要な仕事です。

勿論管理職だけじゃなくて、メンバー自身もそうだし、会社全体でも取り組むべきテーマです。

ただ、一つだけ自信をもって言える事。

私がこれまで働いてきた組織やチームでこの心理的安全性が担保されていたチームは間違いなく働きやすかったし、皆が成長していたし、毎期目標達成し続けていました。

組織を創る事。人を育てることはそのまま業績にダイレクトに反映されます。