Know-How ノウハウ

組織風土の創り方_222

2022.06.21

『課長と組織を変える研修コーチ』
clear kyotoの森川です。

組織風土ってどうできるのか?という話。
私自身「課長と組織を変える研修コーチ」と名乗っている以上、組織風土変革に関してプロとして関わっております。
色々なアプローチがあると思いますが、私自身は人が育つ風土を創ることが組織が継続的に成果を上げ、同時に社員が納得感高く働くことができる組織への道だと思っていますので、そこに向かって様々な支援をしています。
その手段の一つとして研修によるOff-JTがありますが、前述の通りあくまで手段の一つでしかありません。
研修以外の時間をどう過ごすかで組織風土は変わっていきます。
だからこそ、その行動変容の確度を高めるような研修だったり振り返りや対話の場の設計をしています。

勿論これはこれで効果的です。
でも、先日もっと効果的なやり方があることに気づかされました。

それは、トップの姿勢、です。
ここでいうトップは社長含め経営トップもそうですが、部長クラスも含んでお話します。

先日ある会社のリーダークラスの方と面談する機会がありました。
大企業とかではなくまだ中堅規模の会社です。
勿論私が関わっている、ということは何らかの課題があるからですし、その現状把握のために社員の方の話を聴かせていただいていました。
その時の印象は
「あれ、結構ちゃんとしてる」という印象。
どこでそう感じたかというと、経営理念が結構浸透していたんです。
文言覚えているとかではなくて、腹落ちしている感じ。
経営理念ってかなりの確率で浸透していないことが多いんです。
少し乱暴な言い方をすると、「これから組織をもっとちゃんとしていくぜ」的なフェーズの会社さんだったので、ちょっと意外でした。(全力で褒めてます!)

なんでかな、と頭の片隅に置きながら話を聴いていたのですが、その要因はいたってシンプルなものでした。
『トップや管理職の方が理念を体現しようとしているから』

その会社さんの理念の中に「愛」というキーワードがあるんですが、それを体現しようとしている人が多い。
どのように体現しているか。
例えば社長は社員に必ず挨拶する。
ご近所さんにも挨拶している。
社屋の周りをいつもきれいに掃除している。
社内にゴミがあれば必ず拾って捨てる。
面倒事を引き受ける。

などなど。

勿論全員がいつも出来ているわけではないと思います。
でも、そういう姿を目の当たりにする機会が多い。
そしてご近所さんからも社長や会社の良い評判を聞く機会も多い。
そんなん聞いたら誇らしいですよね。
そしてそんな姿勢に素直に共感できる。
だから「愛」というキーワードがしっかりと腹落ちしているのだと感じました。

これってものすごく大事な事なんです。
勿論色々な課題はあります。
でも、なんていうか、会社を誇らしく感じる時って多分売上額とかじゃないと思うんです。
周りからの評判や感謝の言葉。それって、普段の行動に全て現れると思います。

管理職やトップは能力も大事ですが、人格はもっと大事です。
それは会社も一緒なんです。
どんな組織風土にしたいか?
組織風土は行動が習慣化して初めて風土に昇華します。
ということは普段の些細な行動が習慣化して風土になる。
その行動の大本は人格なんです。

別に狙ってやっているわけではないのですが、そういう行動を自然に行うトップや管理職の姿を見れば、そりゃあ、周りも影響されていく。そして風土になるわけです。

理念と行動の言行一致。
勿論満点になることはありません。だって、人間ですから。
でも、そこを目指す姿勢こそが風土を創るのだと思います。

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■clear kyoto合同会社 代表 森川 宗貴(もりかわ むねたか)
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■キャリアコンサルタント(国家資格)
■(一社)日本スケジューリング協会 専務理事
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