Know-How ノウハウ

【メルマガ共有】教えなくていい_134

2021.05.17

『課長と組織を変える研修コーチ』
clear kyotoの森川です。

教育といっても、教えることだけじゃないよ、という話。

先週ある企業の新人研修に登壇していました。
新人、といっても2020年4月入社なので間もなく社会人になって1年経とうという人達。
その研修のクライマックスが、1日かけてチームであるテーマについてプレゼンする、というもの。
皆真剣だし、私の指導もガチ本気なので、ビシビシフィードバックしながら作り上げていきました。

そしていざプレゼン。
10分間でプレゼンし、その後質疑応答なのですが、プレゼンの相手が先方の人事の方なんです。
プレゼンの後の質疑応答に関しては、私から先方の人事の方にも「あくまで質問です。フィードバックの時間は別途設けますので、沢山質問してあげてください。」と事前にお伝えしていました。

でもね。

コメントしちゃうんです。ここがよかった。ここは改善点。こうすればいいのに。とか。

質問ってわざわざ事前に伝えたのは、こうなることを恐れていたから。
でも、質疑応答じゃなくてコメント大会になってしまいました。

終了後。
「僕質問してくださいねってお伝えしてましたよね?どうされました??」
と聞いたところ、
「質問って難しいね。何質問していいかわからないからコメントしちゃった。」そうです。

なるほど。

この事象からは2つの事が言えるなと感じています。

1つ目は、コメントしてしまったことで新人が考える機会を失ってしまったこと。
答えを教えて欲しいわけじゃないんです。だって答えは何通りもあるから。
質問してね、と言っているのは、質問すると考えるから。
考える機会を作るための質問コーナーなんです。(その意図も伝えています)

でも、これよくある話なんです。
特に「教えなきゃ」とか「育てなきゃ」とか思っている人ほどやってしまう。勿論悪気なし。
教えるって自分が持っている正解を相手に与える事なんですよね。
それを伝えて相手がその通りに動いてくれれば確かに楽です。
でも、その代わり、その答えしかできない人になってしまいます。
状況が変わっても同じことする。もしくは思考停止に陥る。
だから、考えさせる機会を「意図的に」作らないといけない。
それが「質問」なんです。
今回の人事の方はそれでもとても謙虚な方なので全然良いのですが、これが新人に対して、やや上から「言ってやらないといけない」とか「教えてやっている」とか思っていると、最悪です。
教えてやることが目的になってしまい、育成の本質的な目的。
つまり、自分で考えて選択できる人材を育てることには程遠くなってしまいます。
指示命令気質が高い組織は要注意だと思います。

2つ目。
質問するスキルはきちんと学ばないといけないな、ということ。
その人事の方は「質問しよう」とはしていました。
でも、できない。だからコメントに行ってしまった。

上司に必要なコミュニケーション能力っていくつかあると思います。
私が研修でお伝えしているのは、「共感」「質問」「指示の出し方」「報告の受け方」「褒める」「叱る」「会議する」です。
でも、これらって学ぶ機会ないまま管理職になっているケースが多いんです。
学んでいないからできない。
そりゃ、そうなのです。
でも、これらを身に着けて実践できると組織のコミュニケーションの効果性は爆上がりします。

知っていると出来るはちがう。できる成果を出すはもっと違う。

知っているからって出来ているわけじゃありません。

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■clear kyoto合同会社 代表 森川 宗貴(もりかわ むねたか)
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■キャリアコンサルタント(国家資格)
■(一社)日本スケジューリング協会 専務理事
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