【読了】『ねじまき鳥クロニクル第3部』

2019.01.13

★3つ。

どうやら私はファンタジーがやはり得意ではないようです。ハルキストの皆様、ごめんなさい。

3部作になっている本書ですが、あほなことに2部まで読んで終わったと思ったら続きがありました。

主人公のおかだとおるが急にいなくなった奥さんを取り戻す旅の話。

出てくる人物全員がミステリアス。なんていうか、その存在が本当にあるものなのかも読んでいて怪しい。とおるの精神世界の中でしか存在していない?とか思ってしまう。

夢の中で交わったりお酒を飲み話をしたり、誰かを撲殺したり。

でも、それが夢っぽくなかったりもするし、でも、夢の中で刺された傷は目が覚めたら残っているし。

結局奥さんは帰ってこないのでまあ、バッドエンド。

奥さんが失踪した理由もなんかあやふや?抽象的過ぎてよくわからない。

でも、そのよくわからないのがファンタジーだし、そもそも私たちにわからないことがあることは不思議ではない。

あくまで目に見えているものは脳みそが概念化しているだけだし、目に見えていないものや世界は沢山あってもおかしくない。

いうなれば私たちの精神世界を投影しているのが、目に見えている世界、ともいえる。

主人公のトオルの面白いところは、自分の感じたことに素直に従って生きているところ。

勿論こういう人は私の周りにもいると思う。

ファシリテーションの達人とかは対話のプロセスにフォーカスし、流れを感じ関わっている。(と、今朝読み終わった本に書いてあった)

でも、私には実はそれができない。どちらかというとプロセスよりも対話の「内容」を追ってしまい、感じる、ということが苦手なようです。

でも、ファンタジー苦手とか言いながら一気に読めてしまったのは物語のパワーによるところだと思います。