【読了】『かがみの孤城』
2019.03.14
奥さんが読んでいたのを拝借。
色々な理由で中学校に通えなくなった生徒(引きこもりとかいじめとか)が、パラレルワールドの中で出会い、少しずつ人格形成していく、という話。
自宅の鏡からつながっているその世界(城)に集まった子供たち。
元々いじめとか不登校なのであまりコミュニケーションを最初は取れないのだが、少しずつ距離が近くなる。そして仲良くなり、このパラレルワールドが大切な場所に変わっていく。
彼らは現実の世界で会うことは基本できない。なぜなら年次が全く違うから。
でも、この世界にいると安心できるので、期限アリとわかっていながら、でも、楽しみに来るようになる。
元々は引きこもっていた彼ら。
でも、居場所ができると生き生きとする。
結局そうゆう場所が大事だということ。
学校だけじゃなく、仕事も一緒かも。何をするかよりも、誰とするかの方が大事だったりするし。
人間関係を形成できなかった彼らがちょっとずつ変わったのは、「踏ん張らなくてもいい」というゆるさを身に着けたから。
作用反作用ではないが、いじめられていると、踏ん張らないといけない、と思いがち。
でも、いやなものはいや。踏ん張らないで逃げてもいい。
そう思うことで居心地は大分変わるはず。
そんなことに気づかせたその、パラレルワールドの価値は大きいと思う。
社会人に置き換えると、「しない」とか「付き合わない」という選択肢。