【読了】『物語思考』
2023.12.02
サブタイトルの通り、やりたい事が見つからない人への本。
「やりたい事が見つからない。」
「自分がどうなりたいのか分からない。」
という話は実は本当に私の身の回りでもよく聞きます。また、そんな相談を受けることも少なくありません。
一応起業している私はどうなのかというと、起業した時点ではもうやりたい事は決まっていました。
そのへんは著者のけんすううさんとは違うところ。
でも、そこに至るまでやりたい事が明確にあったかというとそうではありません。
だって、サラリーマンだったし、一応「戦略的に人材開発を遂行していきたい」みたいなものありましたが、会社の状況などで別にそれがいつも実現できているわけではないし、もっと言えば社内での役割が変わってきたらそれ以外の事に注力しなければいけなくなったりもしていました。
そうすると、見えなくなりますよね、確かに。やりたい事。なりたい自分。
本書の中でフィットしたのは、やっていることを夢にする、ということ。
つまり、今自分がしている事のなかから好きな事を見つける。
というか、好きになる。
それが一番フィットする、とけんすうさんは言っていますが、正にそれ、です。
青い鳥なんていないんです。
今の自分の環境の中で好きになれば、それがしたい事になります。
ただ、その選択し、というかで会える可能性は高めておいた方が良いと私は思います。
そのためには何をしないといけないか?
「全力をだす!」
これしかありません。
手抜きしていているものはそもそも好きになるわけがない。
でも、全力を出すからこそ、その仕事の面白みやお役立ちポイントも分かるし、何よりそれで周りに感謝もされます。
手抜きの仕事は感謝されないしね。
本書の中で、キャリアのVSOPにも触れていました。
20代:「V」バラエティ⇒色々やってみる。
30代:「S」スペシャリティ⇒専門性で戦う。
40代:「O」オリジナリティ⇒あの人っぽよね、と言われる。
50代:「P」パーソナリティ⇒あの人と仕事したい、と言われる。
なりたい自分が見つからない人はこれにそって動くのは本当におススメです。
私がこれを知ったのは30代だったのですが、20代は人事⇒アパレル⇒コンサル会社と色々やってきていました。(さまよっていた、とも言う)
それらを活かして人事のプロとして生きていこうと決め、30代は正に全力疾走していました。
41歳で独立、起業。自分らしさを一番出せる講師業となりました。
今50歳。所謂「人検索」してもらえる人物になれるよう、日々精進中です。
もしこのVSOPに乗れないでもう40代になっているよ、という人もいると思いますが、焦る必要はありません。
改めてご自身の20代、30代をどう生きたのか?どんな経験をしてきてどんな資源が内側にあるのかを言語化できれば、きっと見つかります。
やりたい事を見つけるのは何故大事なのか?
幸せとは、今が充実している状態の事を言うのだと思います。
良い結果がでているとか、お金が増えているから幸せではない。
そこに向かうプロセスが充実しているかどうか。
都度「イマココ」が豊かかどうかだと思います。
つまり、向かっているプロセスが大事。つまり、何かに向かって生きているかどうかでそのプロセスの豊かさは変わると思います。充実度が変わってくる。
なるほどな、と一気読みした本でした。