【読了】マンチュリアン・レポート
2021.12.16
蒼穹の昴~中原の虹、の続編。
第二次世界大戦の前。日本でいうと、日清・日露戦争後位。
張作霖爆殺事件の裏側をかいたレポートをベースに、その背景や周囲で何が起きていたのか?が話の中心。
内容はさておき、シンプルに感じたことだけ。
皆戦争したくなかったんだな、と改めて。
西太后は国を外国に侵略されないためにあえて悪名を着て最後禅譲した。
袁世凱も国を守るためにあえて悪名を着て統治した。
張作霖も別に自分の私利私欲のために長城を超えたのではなく、単に民衆の貧困をなくしたいから。
だから、対立が起きそうになった時に「撤退」という選択をした。(負け、という汚名を着るかもしれないのに)
皆自分たちの中国を守るために必死に考え選択し生き抜いてきた。
そんな中自分たちの私利のために動いた関東軍。
張作霖爆殺にはどうみてもそこには「義」はなかったんだな、と。だから国際社会でも支持されず孤立していく。
勿論色々な戦争がこれまでにあって、私利私欲だけのものも正直多いと思います。
侵略戦争なんてまさしくそれ。
でも、それって結局続いていないんですよね。植民地統治。
それは原則に反しているから。
色々な状況がありますが、最後の判断軸は「原理原則」なんだと改めて思います。
謙虚、誠実、真摯、一生懸命、義侠、人情、正義、感謝、等。
西太后も袁世凱も張作霖もそこからぶれないからかっこいいし尊敬され続けているのだな、と感じました。
ちなみに、まだ続編あるのよね・・・。