【読了】『DIE WITH ZERO』
2021.04.24
ゼロで死ねとはなかなかのタイトルですが、読むほどに納得。
墓場にお金は持っていけない。
であれば、生きている間に有意義に使い切った方が良いに決まっている。
勿論自分たちの老後資金や子供の学費などは残しておくべき。
でも、いつ何に使うかを意思決定せずにただ単に、将来の備えというざっくりした概念で預金をしていないか?それは再考に値する。
つまり、どのタイミングでいくら使うのか(必要か)を設計し、貯めるプランニングではなく、貯めつつ使うプランをしようと言う事。これには納得。
本書で一貫して書かれているのは、同じ経験でもいつするかによってその価値は違う、ということ。
例えば、30万円で海外旅行に行こうとする。
大学生時代であれば、それこそバックパック1つで安い航空会社、安いホステルを泊まり歩けば、アジアの国々をかなり回れる。
色々な国に行く事で様々な文化に触れ、人に触れ、得るものは大きい。
しかし、今私の年齢(47歳)で30万円で海外旅行に行こうとすれば、おそらくハワイに行くのが精いっぱい。昔のように安い宿にも泊まろうとはしない。
つまり、経験にはタイミングがある。
若し時にしかできない経験があるのであればそれはお金を使ってすべき。
どこかに寄付をするなら、自分が死んでからじゃなくて今すればいい。
勿論寄付は素晴らしいことかもしれないけど、20年後に寄付してもらうより今してもらった方が有意義に決まっている。
お金を残しても意味がない。
自分が死ぬ頃には子供も自立しているから経済的な支援も必要ない可能性が高い。
がんなどの疾病に備えても実は健康保険や高額医療で大半は賄われる。
私の場合は生命保険にも入っているし、住宅ローンも三大疾病になったらその特約が発効されローン債務も破棄される。
実は意外とお金はかからずに生きていけるのかもしれない。
何にいつお金を使うのか?
その設計は確かに必要だと感じました。