clearkyoto代表の森川です。
昨日ある企業様にて係長研修に登壇していました。
参加者さんの中でお一人だけちょっと、むむむ、という方が。
基本真面目なんですでも、ワークもディスカッションもそこそこ参加する。
でも、真面目な発言をした後に必ず、
「ま、今のは模範解答で、でも実際は無理。」と後に付ける。
途中で一度話をしに行ったのですが、その時にこんなことを言われました。
「先生。うちの会社はもっと底辺なんですよ。(ちなみに超大手企業)理想は分かりますけど現実は無理。俺ら兵隊だから言われたことをやるだけです。俺らベテラン係長は上司からも何もいわれないから粛々とやるべきことをやるだけです。」
なんかもったいないんです。
彼は知識も経験も豊富。その時の印象は、「なんか拗ねてるし、どんなインプットをしてもこのフィルターを通してアウトプットするんだろうな・・・。」と思いました。
でも、一方で、勿論彼は最初からそんなスタンスだったわけじゃない。
おそらく長い間上司の人や周りの人に、そのように扱われ続けることで、物事を自分で考え一生懸命やることに嫌気がさしてしまったのでしょう。ベテラン係長ですので長いことその立場なわけです。でも、歳をとることで周りの関心が薄れ無関心に近くなる。それはそれで働きにくいとも思います。
勿論まだ彼は50代。変化の余地はあります。
でも、そういうスタンスで働いてもらうこと自体がコスト増でありリスク増でもある。
会社の中には色々な人がいるので、同じメッセージを投げても出てくるアウトプットは違います。
乳を生み出す牛になるのか?毒を生み出す蛇になるのか?
少なくとも乳を出してもらうように愛情を何歳になっても掛けるべき、と改めて思いました。