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まあ、とりたてて面白い本のわけはなく、正直知識のアップデートのために購入。

労働法はここ数年いくつか大幅な刷新が行われています。

働き方改革に代表されるように、労働者の働き方の多様性を認めていく。そんな世の中が本当に来ようとしている。

今の労働法規は残念ながら一昔前に作られたものなので、どちらかと言うと大量生産大量消費の時代で合ったり、会社や上司が明確な答えを持っていて、それについていけばなんやかんやで皆ハッピーになれる。そんな時代の産物だった。

でも、今は勿論そんなはずはないので、一人一人が自立し、どんな価値を提供するのかを、自分で考え行動する。

労働量ではなくて提供価値。

また、少子高齢化が進むことで圧倒的に労働力が不足している。

元々進んでいた女性の活躍は女性がそれを望むか望まないかに関わらず、マストだったりする。

女性が当たり前に働くことができない会社は労働力が確保できない。

成果はシンプルに量×質。

労働力を確保できない会社に未来はない。

女性だけでなくベテランの活躍も考える必要があるし、そもそも場を与えるだけではなく、継続的に結果を出し続けていける。そんな職場環境を創ることができない会社はやはり衰退するしかない。辞めちゃうから。

 

労働者にすり寄ろう。そんな話ではない。

シンプルに今までどおりが通用しなくなっただけ。

経営者も人事もゼロベースでどんな会社にしたいのか?を考えることができる、素晴らしい機会だと思う。

経営戦略を人事戦略に落とし込む。

コンプライアンスは最低条件でしかない。

どんな組織風土を創りたいのか?

ここにワクワクできる会社はきっと世の中から認め続けられるのだと思う。

偶然このタイミングで2社の人事の支援をする立場にいる私。

耳が痛いことも言いつつ、その会社がどうありたいのか?を一緒に考え、じんわりと漢方薬のように変化を促していく支援がしたい。

 

まあ、正直レビューを書くようなものではない気もしますが。

私も人事やめて独立してもう6年なので、キチンと知識を体系的にアップデートをと思い購入。

労働法は基本的に労働者保護の法律なのでその源流を理解していればそう外すことはありません。

でも、細かい条項の変更などが結構あったりする。

働き方改革関連や同一労働同一賃金に関することなどは、新聞などでも報道されていますが、一昔前とはだいぶ変更あったな、と。

私は人材開発をメインにした人事部の支援をしていますが、その流れで人事評価制度や賃金制度に絡むことも実際ある。

ただ、法律の知識って全てを頭に入れておく必要があるかと言われると私はそうではないと思っています。

「確かこんな感じ」位で本書のような字引的なものを見に行けばそれでよい。

大事なことはそれを事業にどう活かすのか?

守るだけではなく攻める。

そのための知識だと思っています。(書士じゃないので)

 

新幹線の中で本書を読んでいましたが、何気に面白くて一気読みでした。

やはり自分の仕事に関係することなので、そもそも関心が高いから、というのもありますが、本書は書き方が優しい。そして分かりやすい。とても平易なのです。

大上段に構えているようなことがない。

人事部員の入門編にもよさげです。